「得点奪取古文」のレベル・使い方は?元塾講師がレビュー!

こんにちは、Studirector・あぷりこっとです!

こちらのサイトでは、京都大学卒・元塾講師で、現在も高校生の指導を多く行う筆者が、高校生・大学受験生に向けて、勉強に役立つ情報を紹介しています。

さて、参考書・問題集のレビューをお届けしていますが、今回は、古文の勉強に使われる「得点奪取古文」についてレビューしていきます♪

筆者:あぷりこっとの経歴
  • 偏差値70台の高校→京都大学 卒
  • 大学時代には3年間塾講師として数多くの高校生を指導
  • 現在はココナラを中心に高校生に学習支援サービスを展開

詳しいプロフィールはこちら

目次

「得点奪取古文」の基本情報

まずは「得点奪取古文」の基本情報について紹介していきます。

基本情報

  • 書籍名:得点奪取古文
  • 出版社:河合出版
  • 著者:竹村良三、武田博幸、伊田裕
  • 最終改訂:2004年
  • ページ数:119ページ

「得点奪取古文」は、河合出版から出版されている古文の参考書・問題集です。

ページ構成

「得点奪取古文」は、以下の2つの要素から成り立っています。

  • 第一部 典型問題篇
  • 第二部 練習問題篇

第一部では、古文記述の典型的な出題形式を、例題を使って学んでいきます。

ここで学ぶ出題形式は、以下の3つです。

  • 解釈問題
  • 説明問題
  • 要約問題

第二部では、第一部で学んだ典型問題を、実際の入試問題を使って解けるかどうか確認する、力だめしになっています。

「得点奪取古文」のレビュー

  • オススメ度:★★★★☆
  • オススメする人:記述問題がメインで出題される難関大学を受験する人
  • オススメする時期:古文の「書き方」を始めて学ぶ、受験年の夏~秋頃

「得点奪取古文」は、オススメ度★★★★☆の参考書・問題集です。

オススメする人

この「得点奪取古文」は、記述問題がメインで出題される大学を受験する人に向いている参考書・問題集になります。

大学受験における古文の「書き方」は、現代文ほどではないですが学校で教えられる先生も少なく、塾や予備校で習うか、記述法習得に特化した参考書・問題集のどちらかがあるのが理想、と筆者は考えています。

古文の記述問題の書き方を体系的に説明してくれる参考書・問題集はあまりないので、非常におすすめできる1冊です。

なお、内容は全編記述対策の内容になります。

そのため、ターゲットを「記述問題がメインで出題される難関大学を志望する人」に絞りました。

特に、古文は共通テストでしか受験しない人や、ほぼ選択形式でしか出題されない大学を受験するという人には、「得点奪取古文」はオーバーワークになってしまうと思います。

オススメする時期

「得点奪取古文」を使うのにおすすめのシーズンは、古文の「書き方」を初めて学ぶ、受験年の夏~秋頃です。

古文はやることが多いので、取り組む時期は悩みどころです。

大学受験における古文学習の理想は、

  1. 古典文法を固める
  2. 古文の読み方を学ぶ
  3. 古文の書き方を学ぶ(記述問題が出題される大学のみ)
  4. 問題演習/過去問に取り組む

なのですが、これらすべてを受験生になってからやるのはなかなか大変です。

古文の記述が求められる難関大学を狙う人は、高2までに古典文法(上記①)を完成できているのがベストです。

メリット

本書のメリットとしては、①記述問題の解法が体系的に説明されている、②採点基準が詳しい、という2点が挙げられます。

1.記述問題の解法が体系的に説明されている

この「得点奪取古文」最大のメリットは、古文の記述問題の解法を体系的に学べるところです。

古文の記述対策をテーマにした参考書・問題集には、解法の説明はなく、演習問題に特化したものも多いです。

現代文以上にこの傾向が強いです。

そのなかで、記述問題の解法をパターン別に解説し、さらに各パターンに対応した問題で練習できる「得点奪取古文」は、記述力養成のための1冊めに非常におすすめできます。

2.採点基準が詳しい

「得点奪取古文」は、全問題に詳細な採点基準が掲載されています

「この要素が書けていたら〇点」というように、配点も設定されています。

また、実際の受験生が書いた答案を例に出しながらの解説もしてくれているのが特徴です。

古文の記述というと、先生に添削してもらわないといけないのかな?と思うかもしれません。

「近くに塾や予備校もないし、高校の先生が添削できるのかな…」と不安になる人もいるのではないでしょうか。

実は、古文の記述対策に必ずしも先生からの添削は必要ではありません!

この「得点奪取古文」を使って勉強すれば、自分で添削することも可能なので、添削してもらうことに不安を感じている人にもおすすめできる1冊です◎

筆者:あぷりこっと
筆者:あぷりこっと

私も浪人時代、予備校に無料添削サービスがあったけれど、先生と1対1で話すなんて恥ずかしくて申し込めなかったんだよね笑
だから、模試以外は一切先生に添削してもらうことはありませんでした。

デメリット

デメリットは、特にありません!

古文の書き方を体系的に説明してくれている、勉強しやすい参考書・問題集ということで、オススメ度★★★★☆としました。

「得点奪取古文」の使い方

ここからは、筆者オススメの「得点奪取古文」のつかいかたを紹介していきます♪

まずは、パターンの解説を読む

まずは、第一部の各パターン冒頭のページにある、パターンの解説を読みましょう。

このパターンの設問が出題された場合の、本文を読むコツや、書き方を確認します。

典型問題を解く

パターンの解説を読み、解法の方針が理解できれば、典型問題を解いて実際にやってみましょう。

ちなみに、採点基準についてはかなり詳しく書いてくれていますので、自分で添削することができます。

筆者:あぷりこっと
筆者:あぷりこっと

自分で添削することも重要な勉強です!

1つのパターンの解説を読む+典型問題を解く、ここまで1日で取り組みましょう。

第一部が完成したら、第二部へ

第一部を解き、書き直し、復習を経て内容をマスターできたら、第二部へ進みましょう。

品詞分解&現代語訳をしていく

古文読解の問題集は、その問題の性質上、多くの問題は収録されていません。

その分、解答・解説から問題以上の学びを積極的に得ていく必要があります。

そこでオススメなのが、品詞分解&現代語訳です。

というのも、大学入試の古文において出題される「現代語訳しなさい」「説明しなさい」という問題は、該当箇所を品詞分解し、1語1語忠実に訳すことで点数をもらえるからです。

さらに、品詞分解をしたあとは、敬語の識別(尊敬or謙譲or丁寧)、助動詞・助詞の用法の識別(過去や存続など)をすべて書き込みます。

これらのチェックが終わってから初めて、現代語訳してみましょう。

特に、文系で受験する人はこのステップは必須です。

筆者:あぷりこっと
筆者:あぷりこっと

2周目でこれだけできるようになろうと思うと、春ごろの文法の基礎固めでしっかり品詞を理解しておく必要があります!

「得点奪取古文」は全文の品詞分解が掲載されていませんが、本文の解説や現代語訳はかなり詳細に書いてくれています。

品詞分解で不安なところは学校の先生などに聞いてみるとよいでしょう◎

もちろん、1周で終わらない

勉強の鉄則ですが、どの参考書・問題集も1周だけでは身に付かないので、2周・3周と繰り返します。

まとめ

参考書・問題集のレビュー、今回は古文の「得点奪取古文」を紹介しました!

これからもさまざまな参考書・問題集の紹介、使い方について記事にしていくので、また読んでくださいね!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

目次
閉じる