こんにちは、Studirector・あぷりこっとです!
こちらのサイトでは、京都大学卒・元塾講師で、現在も高校生の指導を多く行う筆者が、高校生・大学受験生に向けて、勉強に役立つ情報を紹介しています。
さて、参考書・問題集のレビューをお届けしていますが、今回は、現代文の勉強に使われる「出口のシステム現代文論述・記述編」についてレビューしていきます♪
- 偏差値70台の高校→京都大学 卒
- 大学時代には3年間塾講師として数多くの高校生を指導
- 現在はココナラを中心に高校生に学習支援サービスを展開
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「出口のシステム現代文論述・記述編」の基本情報
まずは「出口のシステム現代文論述・記述編」の基本情報について紹介していきます。
基本情報
- 書籍名:出口のシステム現代文論述・記述編
- 出版社:水王舎
- 著者:出口汪
- 最終改訂:2015年
- ページ数:240ページ
「出口のシステム現代文論述・記述編」は、水王舎から出版されている現代文の参考書・問題集です。
この「出口のシステム現代文」シリーズは、解法公式集、ベーシック編、バイブル編、センター対策編、私大対策編、論述記述編、実戦演習編の7巻からなっています。
ページ構成
「出口のシステム現代文論述・記述編」の章立ては、以下の通りです。
「レビュー編」では記述問題の書き方を確認し、その後の「演習編」では、レビュー編で学んだ解法を実践します。
- レビュー1 私大型説明問題の解き方
- レビュー2 要約問題の解き方
- レビュー3 説明問題の解き方
- 基礎演習1 要約問題ー言語編
- 基礎演習2 説明問題(1)ーポスト・モダン編
- 基礎演習3 説明問題(2)ー文化編
- 上級演習1 特殊問題(1)ー小説問題の解法
- 上級演習2 特殊問題(2)ー明治擬古文の解法
- 上級演習3 説明問題(1)ーマス・メディア論
- 上級演習4 説明問題(2)ー科学論
- 小論文への挑戦
「出口のシステム現代文論述・記述編」のレビュー
- オススメ度:★★★☆☆
- オススメする人:記述問題がメインで出題される大学を受験する人/小論文のある大学を受験する人
- オススメする時期:現代文の「書き方」を始めて学ぶ、受験年の夏頃
「出口のシステム現代文論述・記述編」は、オススメ度★★★☆☆の参考書・問題集です。
オススメする人
この「出口のシステム現代文論述・記述編」は、記述問題がメインで出題される難関大学を志望する人や、小論文のある大学を受験する人に向いている問題集になります。
記述問題がメインで出題される難関大学を志望する人
大学受験における現代文の「書き方」は、「読み方」同様学校で教えられる先生も少なく、塾や予備校で習うか、記述法習得に特化した参考書・問題集のどちらかは必須、と筆者は考えています。
「現代文めちゃめちゃ得意です!」って人は不要かもしれませんが、稀ですよね汗
ただし、内容も全編記述対策の内容になります。
そのため、ターゲットを「記述問題がメインで出題される難関大学を志望する人」に絞りました。
特に、現代文は共通テストでしか受験しない人や、ほぼ選択形式でしか出題されない大学を受験するという人には、「出口のシステム現代文論述・記述編」はオーバーワークになってしまうと思います。
小論文のある大学を受験する人
現代文同様、小論文も対策に悩む受験生が多い科目・分野となります。
この「出口のシステム現代文論述・記述編」は、現代文の記述問題の解法と合わせて、最後に「小論文への挑戦」という章が設けられています。
そのため、小論文を使って大学を受験する人にもオススメの1冊といえます。
なかでも、国公立大学の前期試験に現代文、後期試験や推薦入試に小論文、という受験のしかたをする人も多いと思います。
こういった人には、現代文をメインに対策しながら合わせて小論文の対策ができるので、特に向いています。
ただし、現代文で受験することはなく、小論文で受験するだけ、という人であれば、小論文に特化した参考書・問題集を使うほうがよいでしょう。
オススメする時期
「出口のシステム現代文論述・記述編」を使うのにおすすめのシーズンは、春に受験勉強最初の1冊で現代文の「読み方」を一通り学んだあと、「書き方」を最初に学ぶ夏頃です。
メリット
本書のメリットとしては、①記述問題の解法が体系的に説明されている、②採点基準が詳しい、③語りかけるような書き方になっている、④小論文対策を合わせてできる、という4点が挙げられます。
1.記述問題の解法が体系的に説明されている
この「出口のシステム現代文論述・記述編」最大のメリットは、現代文の記述問題の解法を体系的に学べるところです。
現代文の記述対策をテーマにした参考書・問題集には、解法の説明はなく、演習問題に特化したものも多いです。
そのなかで、記述問題の解法をパターン別に解説し、さらに各パターンに対応した問題で練習できる「出口のシステム現代文論述・記述編」は、記述力養成のための1冊めに非常におすすめできます。
2.採点基準が詳しい
また、「出口のシステム現代文論述・記述編」は、全問題に詳細な採点基準が掲載されています。
「この要素が書けていたら〇点」というように、配点も設定されています。
現代文の記述というと、先生に添削してもらわないといけないのかな?と思うかもしれません。
「近くに塾や予備校もないし、高校の先生が添削できるのかな…」と不安になる人もいるのではないでしょうか。
実は、現代文の記述対策に必ずしも先生からの添削は必要ではありません!
この「出口のシステム現代文論述・記述編」を使って勉強すれば、自分で添削することも可能なので、添削してもらうことに不安を感じている人にもおすすめできる1冊です◎
私も浪人時代、予備校に無料添削サービスがあったけれど、先生と1対1で話すなんて恥ずかしくて申し込めなかったんだよね笑
だから、模試以外は一切先生に添削してもらうことはありませんでした。
3.語りかけるような書き方になっている
この「出口のシステム現代文」シリーズは参考書全体として、作者の出口先生が読者に語り掛けるような書き方になっているので、講義形式の参考書が好きな人には特に向いているでしょう。
4.小論文対策を合わせてできる
先述の通り、最終章が「小論文への挑戦」となっているので、現代文以外に小論文での受験の可能性がある人は、この1冊で合わせて対策するとよいでしょう。
デメリット
一方デメリットとしては、記述問題のパターンの網羅性が他の参考書に劣る、という点が挙げられます。
上述のように、この「出口のシステム現代文論述・記述編」では前半で、4つの記述パターンを紹介していますが、他の参考書・問題集ではより多くの記述パターンを紹介しています。
問題数が少なく、勉強時間が足りない人にはちょうどよいかと思いますが、国公立大志望だと演習をしっかりしたい人も多いと思います。
「出口のシステム現代文論述・記述編」の使い方
ここからは、筆者オススメの「出口のシステム現代文論述・記述編」のつかいかたを紹介していきます♪
レビュー編に取り組む
まずは、レビュー編の解説を読み、内容が理解できたらレビュー編の問題に進みましょう。
ここでは、あまり時間にとらわれず、納得いくまで考え抜きましょう。
レビュー編は記述問題の書き方を学ぶ場になっているので、後半の演習編に進む前に、レビュー編を繰り返して解法を身につけましょう◎
ちなみに、採点基準についてはかなり詳しく書いてくれていますので、自分で添削することができます。
レビュー編をマスターしてから、演習編へ
レビュー編で記述問題の書き方解法をマスターしてから、演習編に進みましょう。
演習編に取り組む際は、設定されている時間を気にしながら、解いてみましょう。
時間内に解ききれなかったらどうしたらいいの?
時間内に解ききれなかった場合は、時間内に解けたところに印をつけておき、残りの問題も一通り解いてから丸付けに移りましょう。
初見で解くことは1度しかできないから、解かずに採点に行くのはもったいない!
また、現代文読解は、目で追って読むだけでは思考が停止してしまうのでオススメできません。
読み方・解き方の習得に重きをおいた多くの参考書・問題集では、接続詞に印をつけたり、同意表現に印をつけたり、ということを推奨しています。
どの問題も一度解いたきり、というわけではなく複数回解くことになるので、書き込みを消すと時間と消しゴムがもったいないです。
本文だけでもコピーをしておくことをオススメします!
もちろん、1周で終わらない
勉強の鉄則ですが、どの参考書・問題集も1周だけでは身に付かないので、2周・3周と繰り返します。
現代文読解の場合、翌日などに復習してしまうと問題文を覚えているので、1周やりきってから2周めに入るとよいでしょう◎
まとめ
参考書・問題集のレビュー、今回は現代文の「出口のシステム現代文論述・記述編」を紹介しました!
これからもさまざまな参考書・問題集の紹介、使い方について記事にしていくので、また読んでくださいね!