「古文上達 基礎編 読解と演習45」のレベル・使い方は?元塾講師がレビュー!

こんにちは、Studirector・あぷりこっとです!

こちらのサイトでは、京都大学卒・元塾講師で、現在も高校生の指導を多く行う筆者が、高校生・大学受験生に向けて、勉強に役立つ情報を紹介しています。

さて、参考書・問題集のレビューをお届けしていますが、今回は、古文の勉強に使われる「古文上達 基礎編 読解と演習45」についてレビューしていきます♪

筆者:あぷりこっとの経歴
  • 偏差値70台の高校→京都大学 卒
  • 大学時代には3年間塾講師として数多くの高校生を指導
  • 現在はココナラを中心に高校生に学習支援サービスを展開

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目次

古文上達 基礎編 読解と演習45」の基本情報

まずは「古文上達 基礎編 読解と演習45」の基本情報について紹介していきます。

基本情報

  • 書籍名:古文上達 基礎編 読解と演習45
  • 出版社:Z会
  • 著者:仲光雄
  • 最終改訂:2006年
  • ページ数:192ページ

「古文上達 基礎編 読解と演習45」は、Z会から出版されている古文の参考書・問題集です。

ページ構成

「古文上達 基礎編 読解と演習45」は、以下の2つの項目から成り立っています。

  • 文法の解説
  • 実践演習

古典文法を45の項目にわけて学びますが、それぞれの項目は前半2ページの「文法の解説」、後半2ページの「実践演習」からなります。

「文法の解説」では基本的なルールや活用、文法の基礎を確認できる練習問題からなります。

「実践演習」では、各文法項目で学んだ内容が身についたか確認できる、短めの読解問題が用意されています。

なお、この「古文上達 基礎編 読解と演習45」で学ぶ文法項目は、下記のような章立てになっています。

  1. 文法入門(2項目)
  2. 動詞(7項目)
  3. 形容詞(1項目)
  4. 形容動詞(1項目)
  5. 助動詞(13項目)
  6. 助詞(8項目)
  7. 副詞(1項目)
  8. その他の品詞(1項目)
  9. 敬語(5項目)
  10. 和歌(6項目)

古文上達 基礎編 読解と演習45」のレビュー

  • オススメ度:★★★★☆
  • オススメする人:文法解説→大学受験で古文を受験するすべての受験生、実践演習→中堅大志望で、古文の読解演習をする人/上位~難関私大志望で、初めて古文の読解演習する人
  • オススメする時期:古典文法の基礎固めをする、受験年の春頃/春に古文の「読み方」を一通り学んだあと、初めて演習する夏~秋頃

「古文上達 基礎編 読解と演習45」は、オススメ度★★★★☆の参考書・問題集です。

オススメする人

この「古文上達 基礎編 読解と演習45」は、セクションによっておすすめする人が変わります。

文法解説

「古文上達 基礎編 読解と演習45」の文法解説は、大学受験で古文を受験するすべての受験生に向いている参考書・問題集になります。

筆者は、どんな大学を受験する人も、古文の勉強の第一歩として文法の基礎固めをするべきだと考えています。

現代語訳する問題は、教科書通りの訳ができると点数をしっかりもらえるからです。

私は高校1・2年生のときから小テストに向けてはちゃんと勉強していたので、古典文法にはまあまあ自信があったのですが、実際に過去問を解いてみたら全然解けませんでした。

浪人してはじめて古典文法を基礎の基礎から固めることをして、ようやく点数が伸びていきました。

「古典文法は学校の授業でやったし、助動詞の意味や活用も何となくわかってるな…」ではダメなのです。

筆者:あぷりこっと
筆者:あぷりこっと

「古文苦手です、文法はできます」と筆者のもとに相談にくる高校生の方は、たいてい文法の基礎ができていません。基礎ができていないと、勝手な発想でストーリーをどんどんねじまげてしまうんですよね。

「古文上達 基礎編 読解と演習45」は、古典文法の基礎固めにぴったりな問題集になっています。

実践演習

「古文上達 基礎編 読解と演習45」の実践演習は、中堅大志望で古文の読解演習をする人や、上位~難関私大志望で初めて古文の読解演習する人に向いている参考書・問題集になります。

オススメする時期

「古文上達 基礎編 読解と演習45」を使うのにおすすめのシーズンは、用途によって変わってきます。

と、春に古文の「読み方」を一通り学んだあと、初めて演習する夏~秋頃です。

古典文法の基礎固め

「古文上達 基礎編 読解と演習45」の文法解説で古典文法の基礎固めをする場合は、古典文法の基礎固めをする、受験年の春頃です。

受験勉強の最初に、古典文法の基礎をしっかり固めておきましょう。

中堅大志望の人の演習

中堅大志望の人であれば、夏までに古文の基礎的問題に取り組んだあと、演習を重ねる秋頃です。

夏までの基礎的問題の演習では、「全レベル問題集 古文2」のように、共通テストレベルの問題を扱う参考書・問題集がオススメです。

上位~難関私大志望の人の演習

上位~難関私大志望の人であれば、春~夏までに古文の「読み方」を一通り学んだあと、初めて演習をする夏頃です。

古文に自信がない人であれば、中堅大志望の人同様、共通テストレベルの問題を扱う参考書・問題集を1冊こなしてからでもよいでしょう。

メリット

本書のメリットとしては、①古典文法が体系的に説明されている、➁問題文の全文解釈がある、という2点が挙げられます。

1.古典文法が体系的に説明されている

古典文法を体系的に解説し、さらに各項目に対応した問題で練習できる「古文上達 基礎編 読解と演習45」は、古典文法の基礎固めのための1冊めに非常におすすめできます。

2.問題文の全文解釈がある

「古文上達 基礎編 読解と演習45」の大きな特徴として、実践演習の問題文の全文解釈が収録されている点が挙げられます。

問題演習は、短めの古文読解も兼ねて文法を学べるようになっていますが、この文章の全文に全文訳が掲載されています。

後述していますが、私は「古文上達 基礎編 読解と演習45」に2周め以降取り組む際には、問題文を品詞分解&全文訳できるようにすることを推奨しています。

古文は教科書通りの訳ができると点数をしっかりもらえるため、その練習になります。

デメリット

一方デメリットとしては、①古文の「読み方」を学ぶステップがない、➁品詞分解がない、という2点が挙げられます。

1.古文の「読み方」を学ぶステップがない

この「古文上達 基礎編 読解と演習45」には、古文の「読み方」を学ぶステップはありません。

大学受験における古文学習の理想は、

  1. 古典文法を固める
  2. 古文の読み方を学ぶ
  3. 古文の書き方を学ぶ(記述問題が出題される大学のみ)
  4. 問題演習/過去問に取り組む

なのですが、この「古文上達 基礎編 読解と演習45」は①と④のみをカバーするような内容となっています。

そのため、「古文上達 基礎編 読解と演習45」を使うのであれば、①と④の間に➁をカバーできる参考書・問題集に取り組むのがよいでしょう。

2.品詞分解がない

この「古文上達 基礎編 読解と演習45」は、現代語訳はとても分かりやすいのですが、品詞分解が掲載されていません。

筆者としては、品詞分解は現代語訳と合わせて非常に有効な古文の勉強法と考えているので、品詞分解が掲載されていないのは少し物足りなく感じます。

ですが、文法の基礎固めとしてはとてもよい1冊なので、オススメ度★★★★☆としました。

「古文上達 基礎編 読解と演習45」の使い方

ここからは、筆者オススメの「古文上達 基礎編 読解と演習45」のつかいかたを紹介していきます♪

まずは、文法解説ページに取り組む

まずは、各セクション前半の2ページにある、文法解説のページに取り組んでいきます。

もちろん、解いて、丸付けだけで満足してはいけません。

間違えた問題は必ず「なぜ間違えたのか」を解説を読んで理解し、数日たって自力で解けるか確認しておきましょう。

筆者:あぷりこっと
筆者:あぷりこっと

オススメの進め方は、1日1単元解説を読んで解く→確認問題を解く日は、その前に間違えた問題を確認する、というやりかたです!

2周目は、品詞分解&現代語訳をしていく

勉強の鉄則ですが、どの参考書・問題集も1周だけでは身に付かないので、2周・3周と繰り返します。

2周目以降は、品詞分解&現代語訳をしながらすべての問題を解いていきましょう!

というのも、大学入試の古文において出題される「現代語訳しなさい」「説明しなさい」という問題は、該当箇所を品詞分解し、1語1語忠実に訳すことで点数をもらえるからです。

さらに、品詞分解をしたあとは、敬語の識別(尊敬or謙譲or丁寧)、助動詞・助詞の用法の識別(過去や存続など)をすべて書き込みます。

これらのチェックが終わってから初めて、現代語訳してみましょう。

特に、文系で受験する人はこのステップは必須です。

筆者:あぷりこっと
筆者:あぷりこっと

2周目でこれだけできるようになろうと思うと、1周目でしっかり品詞を理解しておく必要があります!

「読み方」を学んでから、実践演習へ

上述の通り、「古文上達 基礎編 読解と演習45」は古文の「読み方」を学ぶものではありません。

そのため、他の参考書・問題集で、古文独特の「読み方」を学んだうえで、「古文上達 基礎編 読解と演習45」の実践演習へ戻ってきましょう。

また、実践演習についても、文法解説同様、品詞分解と現代語訳に取り組みましょう。

「古文上達 基礎編 読解と演習45」は全文の品詞分解が掲載されておらず、解答に関係する場所や重要箇所のみになり、確認が難しいですが、不安なところは学校の先生などに聞いてみるとよいでしょう◎

もちろん、1周で終わらない

勉強の鉄則ですが、どの参考書・問題集も1周だけでは身に付かないので、2周・3周と繰り返します。

古文読解の場合、翌日などに復習してしまうと問題文を覚えているので、1周やりきってから2周めに入るとよいでしょう。

まとめ

参考書・問題集のレビュー、今回は古文の「古文上達 基礎編 読解と演習45」を紹介しました!

これからもさまざまな参考書・問題集の紹介、使い方について記事にしていくので、また読んでくださいね!

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