阪大・英文読解の出題傾向・対策は?元塾講師が解説してみた!

こんにちは、Studirector・あぷりこっとです!

こちらのサイトでは、高校生・大学受験生に向けて、勉強に役立つ情報を紹介しています。

さて先日から、各大学合格に向けての、各科目勉強法のモデルケース・阪大編を紹介中!

このシリーズの記事では、筆者自身の大学受験・塾講師の経験から、どの時期にどんな勉強をどんな参考書を使ってしていけばいいのかをお話していきます。

今回は、大阪大学の英文読解編をお届けします!

筆者:あぷりこっとの経歴
  • 偏差値70台の高校→京都大学 卒
  • 大学時代には3年間塾講師として数多くの高校生を指導
  • 現在はココナラを中心に高校生に学習支援サービスを展開

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目次

阪大英文読解の学習ポイント

では、まずは阪大の英文読解の出題傾向や、おおまかな対策方法について確認していきましょう。

阪大英文読解の出題傾向

阪大の英語は外国語学部と、それ以外の学部で出題形式が異なります。

外国語学部以外の学部

外国語学部以外は大問4つを90分で解く構成になっていますが、文学部だけ英作文に別問題が用意されているため、105分となっています。

大問4つのうち前半2つが読解系の問題、大問1はシンプルな下線部の和訳が2か所・大問2は総合的な長文読解です。

長文では、単語帳にも載っていないような単語に下線が引かれ、「この単語の意味として近いものはどれか?」という選択問題が毎年のように出題されています。

それ以外は、比較的シンプルな下線部訳や説明問題が多いです。

英文の長さは、500語~700語というところ。

外国語学部

外国語学部は大問5つを120分で解く構成になっています。

英文読解は最初の2つの大問で出題され、大問1は他学部と共通問題、大問2は外国語学部専用の長文問題です。

他学部が単語の意味を問う問題が出ているなか、外国語学部では出題がなく、ひたすら下線部訳や説明など書かせる問題です。

そのため、記述量はかなり多いです。

また、英文も他学部に比べて語数は多く、1000語を超えることも…。

勉強の心構え

阪大の英文読解対策で気を付けたいのが、以下の2点です。

  • 下線部の単語すべての意味を忠実に和訳に反映させる
  • 知らない単語の意味を推測する癖をつける

下線部の単語すべての意味を忠実に和訳に反映させる

英文読解(和訳)の勉強をするときに気を付けるべきことが、「下線部の単語すべての意味を忠実に和訳に反映させる」ことです。

例えば、日本語にない「a/an」の概念。

日本人からすれば単数形で書かれていようが、複数形で書かれていようがどうでもいいかもしれませんが、ネイティブの著者は気を遣っています。

「a/an」は「(と)ある」と訳すとしっくりくることが多かったです。

それから、比較級になっている単語。

「higher」と書いてあるのを「高い」と訳すのはダメで、「より高い」などと訳す必要があります。

このような小さなこだわりが、点数につながっていきます。

知らない単語の意味を推測する癖をつける

英文読解対策において気を付けたいこと、もう1つが「知らない単語の意味を推測する癖をつける」ということです。

これはどこの大学の英文読解にも必要なことではありますが、阪大はマニアックな単語の「この単語の意味として近いものはどれか?」問題が頻出なので、ここは特に気にしたいところです。

この対策として、日頃から知らない単語をすぐ調べるのではなく推測の練習をすることや、接頭辞・語幹・接尾辞の考え方を学ぶことがカギになります。

本文は、ケチらずコピーを

英語の長文は、目で追って読むだけでは思考が停止してしまうのでオススメできません。

スラッシュリーディングをする人が多いと思います。

どの問題も一度解いたきり、というわけではなく複数回解くことになるので、スラッシュを消すと時間と消しゴムがもったいないです。

本文だけでもコピーをしておくことをオススメします!

阪大英文読解の時期別勉強法

阪大合格に向けた英文読解学習のスケジュールは以下の通りです。

  • 4~6月:英文解釈の基礎を固める時期
  • 7~8月:阪大と同じ長さの長文で実践する時期
  • 9~11月:阪大レベルの問題で実践する時期
  • 12~1月前半:共通テスト対策の時期
  • 1月後半:マークボケから回復するためのリハビリの時期
  • 2月:過去問演習の時期

では、ここからは各時期にやるべきことと、おすすめの参考書・問題集を紹介していきます♪

4~6月:英文解釈の基礎を固める時期

まずは、英文解釈の基本を学びます。

英文解釈って和訳?これまで文法の勉強でしてきたよ

という人もいるかもしれませんが、文法の勉強でやってきた和訳と、受験に出る英文解釈というのは一味違います。

文法の勉強でやってきた和訳は「文法の基本ルールを理解しているか」「助動詞の適切な訳ができるか」などの練習でした。

しかし受験で問われやすいのは、どこが主語か、どこが関係代名詞に含まれるのか、構造が見えにくい英文の和訳問題です。

阪大の場合、大問1はまとまった量の英文を和訳する問題になるので、ここでしっかり得点するためにも重要な勉強になります。

この時期におすすめの参考書は、以下のものです。

この「英文解釈の技術」には「70」もあるのですが、阪大志望の人はより難しい100がオススメです。

詳しい使い方については、また別の記事で紹介したいと思います。

筆者:あぷりこっと
筆者:あぷりこっと

「英文解釈の技術70」は筆者のバイト先の塾で全高3生に取り組んでもらっていたから、私が暗記しちゃうほど授業したなあ笑

ちなみに、「英文解釈の技術」に取り組みながら文法の確認をする必要がありますが、ここは有名どころの「Next Stage」などを使うとよいです。

7~8月:阪大と同じ長さの長文で実践する時期

「英文解釈の技術」に収録されている英文はせいぜい100語程度のものなので、これだけでは阪大の英文の長さには対応できません。

そこで、夏にまず阪大英語の最低ラインの長さである500語の長文を読む練習をします。

500語程度の英文が収録されているオススメの問題集が、以下のものです。

「やっておきたい英語長文」には、300・500・700・1000の4ステップがあります。

外国語学部志望の人は、最終的に1000語を超える長文を読む必要があるので、夏の段階で700に挑戦してもよいでしょう。

筆者:あぷりこっと
筆者:あぷりこっと

「やっておきたい英語長文」も、特に300と500は塾で何回も教えたから覚えちゃった笑

9~10月:阪大レベルの問題で実践する時期

夏は阪大で実際に出題される長文より短いものを読んできたので、秋はもう一段語数の多い長文にステップアップしていきましょう。

この時期にオススメの問題集が、下記の3冊です。

「やっておきたい英語長文」を使う場合は、外国語学部志望の人は1000まで、ハードですが頑張っていきましょう!

外国語学部以外を志望する人は、700ができたらOKです◎

11~1月前半:共通テスト対策の時期

11月に入ると、これまで2次試験に向けて記述問題中心で対策していたところから、共通テスト対策にシフトしていきます。

阪大、特に文系学部は共通テストが配点の半分くらいを占めるところも多いです。

11月は大学別模試が控えているので、まだ100%共通テストにシフトすることはできませんが、共通テスト・2次試験の対策が1:1くらいになっているとよいでしょう。

12月には完全に共通テスト対策に移行しましょう。

ちなみに、外国語学部志望の人からすると、共通テストの英語は簡単と思うかもしれないので、その場合は引き続き英語のみ2次試験対策でもよいかと思います。

英語はセンター試験から共通テストになって、特に変わった科目です。センター試験の頃は大問が6つあり、後半の3つが長文読解の問題です。

この後半3問を2年分用意し、80分で解く練習をすると、共通テストの対策になります。

1月後半:共通テスト対策の時期

共通テストが終わったら、早いうちにマークボケから脱出しましょう。

私大の個別試験に出願した人は、私大の過去問で短めの記述問題を解くこともよいリハビリになります。

このときに便利なのが、最初に使っていた「英文解釈の技術」です。

共通テスト対策でも、英語を読む作業自体は阪大の2次試験対策と変わりませんが、書く作業が圧倒的に不足しています。

共通テスト後の1週間くらいで集中的に「英文解釈の技術」をもう一度解くことで、書く感覚が戻ってきます。

2月:過去問演習の時期

2月に入れば、あとは過去問演習を積んでいきます。

9月~10月に「阪大の英語20カ年」を使っていた人は2周目にとりかかりましょう。

そうでない人は、この時期から「阪大の英語20カ年」を始めると問題数が多くて消化しきれなくなるので、収録年数が絞られている「赤本」がオススメです。

まとめ

大学合格までのモデルケース、阪大・英文読解編でした!

今回紹介した参考書については、今後1冊ずつより詳しく紹介できればと考えています。

また、次回以降他の科目・他の大学についてもどんどん記事をアップしていくので、ぜひ読んでくださいね!

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