こんにちは、Studirector・あぷりこっとです!
こちらのサイトでは、高校生・大学受験生に向けて、勉強に役立つ情報を紹介しています。
さて前回から、各大学合格に向けての、各科目勉強法のモデルケース紹介・神戸大編を始めました。
このシリーズの記事では、筆者自身の大学受験・塾講師の経験から、どの時期にどんな勉強をどんな参考書を使ってしていけばいいのかをお話していきます。
神戸大シリーズ第2回は、古文についてお話していきたいと思います♪
- 偏差値70台の高校→京都大学 卒
- 大学時代には3年間塾講師として数多くの高校生を指導
- 現在はココナラを中心に高校生に学習支援サービスを展開
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神戸大古文の学習ポイント
では、まずは神戸大の古文の出題傾向や、おおまかな対策方法について確認していきましょう。
神戸大古文の出題傾向
神戸大の国語は全学部問題は共通で、大問1:現代文、大問2:古文、大問3:漢文、を計100分で解くようになっています。
ただし、経営学部は現代文・古文のみ(80分)、海洋政策学部は現代文のみ(60分)となっています。
つまり、海洋政策学部を志望する人は古文不要です。
神戸大の古文はありがたいことに、出題形式がここ数年ずっと同じです。
- (1)傍線部を現代語訳しなさい×4問(主語や指示語を具体化する等指示あり)
- (2)助動詞の活用・用法に関する問題×3問
- (3)~字で説明しなさい
- (4)~字で説明しなさい
- (5)文学史
多少の順番の変動はあるものの、この5問セットであることには変わりありません。
傍線部を現代語訳しなさい
「傍線部を現代語訳しなさい」という問題については、傍線部は短めで、せいぜい20字程度です。
ただし、「主語をあきらかにして」「指示語の内容を具体的にして」などの指示が入る問題もあるので、解答はもう少し字数が多くなります。
助動詞の活用・用法に関する問題
「助動詞の活用・用法に関する問題」については、活用形を選択させる、空欄にあてはまるように活用させる、などの形式で出題されます。
ここは確実に得点したいところです!
~字で説明しなさい
傍線部について「~字で説明しなさい」という問題が毎年2問、出題されています。
字数は50~70字の指定です。
説明する問題は、本文から該当箇所を見つけて、文法に忠実に現代語訳することが大切です。
文学史
毎年、文学史の選択問題が必ず1問出題されます。
出題内容は「この作品と同時期に書かれた作品はどれか」「この作品と同じジャンルの作品はどれか」などです。
勉強の心構え
古文は、「古典文法をしっかり固めていること」がとっても大事!
「現代語訳しなさい」「説明しなさい」という設問も多いですが、古典文法の基礎ができているか否かで点数は全然変わってきます。
「現代語訳しなさい」という設問は当然ですが、「説明しなさい」も該当箇所を見つけて、文法に忠実に現代語訳することが重要です。
現代語訳する問題は、教科書通りの訳ができると点数をしっかりもらえます。
私は高校1・2年生のときから小テストに向けてはちゃんと勉強していたので、古典文法にはまあまあ自信があったのですが、実際に過去問を解いてみたら全然解けませんでした。
浪人してはじめて古典文法を基礎の基礎から固めることをして、ようやく点数が伸びていきました。
「古典文法は学校の授業でやったし、助動詞の意味や活用も何となくわかってるな…」ではダメなのです。
「古文苦手です、文法はできます」と筆者のもとに相談にくる高校生の方は、たいてい文法の基礎ができていません。基礎ができていないと、勝手な発想でストーリーをどんどんねじまげてしまうんですよね。
必ずしも添削は必要ではない
古文の記述というと、先生に添削してもらわないといけないのかな?と思うかもしれません。
「近くに塾や予備校もないし、高校の先生が添削できるのかな…」と不安になる人もいるのではないでしょうか。
実は、古文の記述対策に必ずしも添削は必要ではありません!
私も、浪人時は模試以外は一切先生に添削してもらうことはありませんでした。
予備校に無料添削サービスがあったけど、先生と1対1で話すなんて恥ずかしくて申し込めなかったんだよね笑
古文は「正しく現代語訳できているか」が大事なので、自分の目で見ても十分添削が可能です。
現代文よりも自己採点が簡単だ、と言えるでしょう。
本文は、必ずコピーを
後日、別の記事でも詳しく紹介したいのですが、筆者のおすすめの古文勉強法は本文にガッツリ品詞分解等を書きこんでいきます。
それもシャーペンではなく、蛍光ペンやボールペンを何色も使って、です。
もちろん、どの問題も一度解いたきり、というわけではなく複数回解くことになるので、本文だけでも必ずコピーをしておきましょう。
神戸大古文の時期別勉強法
神戸大合格に向けた古文学習のスケジュールは以下の通りです。
- 4~6月:古典文法を学ぶ時期
- 7~8月:古文の読み方を学ぶ時期
- 9~10月:神戸大レベルの問題で実践する時期
- 11~1月前半:共通テスト対策の時期
- 1月後半:マークボケから回復するためのリハビリの時期
- 2月:過去問演習の時期
- オールシーズン:文学史に取り組む
では、ここからは各時期にやるべきことと、おすすめの参考書・問題集を紹介していきます♪
4~6月:古典文法を学ぶ時期
まずは、古典文法の基礎固めから始めます。
先ほども書いた通り、「助動詞の意味や活用も何となくわかってるな…」という人も怠ってはいけません。
助詞や助動詞を模範解答通りに訳すことができるようになるのが大切なので、まずは古典文法の基礎固めができる参考書・問題集に取り組みましょう。
神戸大の場合、助動詞の問題もあるししっかり文法は固めたほうがよさそうだね。
古典文法の基礎固めにおすすめの参考書・問題集は、以下の2冊です。
1周目は解説を読む→問題を解く、という普通の手順で解いていきます。
2周目からは、問題に出てくる文をすべて品詞分解して逐語訳しながら解いていきます。
これだけでかなり古文の力が伸びます(長くなるので、詳しいことは今後の別の記事で書きますね)。
さらに神戸大の場合は短めの傍線部の現代語訳が必ず出題されるので、この手の問題をしっかり得点できるようになるのがこのステップの目標です。
ちなみに筆者が働いていた塾では、高3生全員に「ステップアップノート30」をやってもらっていました!
7~8月:古文の読み方を学ぶ時期
実際の入試問題ではまとまった古文の文章が出題されます。
古典文法を固めただけでは問題に答えられないので、次は古文を読む練習をしていきます。
この時期の古文の勉強におすすめなのは、以下の2冊です。
- 基礎からのジャンプアップノート 古文読解・演習ドリル
- 古文レベル別問題集2 初級編
9~10月:神戸大レベルの問題で実践する時期
「古典文法」「古文の読み方」を学んだら、より神戸大の本番に近いレベルの問題でしっかり読んでしっかり書く練習をするステップに移りましょう。
私のおすすめは、以下の3冊です。
- 全レベル問題集4 私大上位・私大最難関・国公立大レベル
- 神戸大の国語15カ年
11~1月前半:共通テスト対策の時期
11月に入ると、これまで2次試験に向けて記述問題中心で対策していたところから、共通テスト対策にシフトしていきます。
神戸大の文系学部は共通テストが配点の半分を占めるところも多いです。
11月は大学別模試が控えているので、まだ100%共通テストにシフトすることはできませんが、共通テスト・2次試験の対策が1:1くらいになっているとよいでしょう。
12月には完全に共通テスト対策に移行しましょう。
国語はセンター試験の過去問も、共通テスト対策に使えます。
1月後半:マークボケから回復するためのリハビリの時期
共通テストが終わったら、早いうちにマークボケから脱出しましょう。
私大の個別試験に出願した人は、私大の過去問で短めの記述問題を解くこともよいリハビリになります。
私大の個別試験に出願しなかった、という人は、7~8月の「古文の読み方を学ぶ時期」で使用していた教材の復習がおすすめです!
2月:過去問演習の時期
2月に入れば、あとは過去問演習を積んでいきます。
9月~10月に「神戸大の国語15カ年」を使っていた人は2周目にとりかかりましょう。
そうでない人は、この時期から「神戸大の国語15カ年」を始めると問題数が多くて消化しきれなくなります。
収録年数が絞られている「赤本」がオススメです。
オールシーズン:文学史に取り組む
最後に、ここまで神戸大の古文に向けた時期別の勉強法についてお話してきましたが、冒頭でもお話したとおり、神戸大は文学史が出題されます。
文学史の参考書を1冊用意し、1年間かけてしっかり内容をマスターしていきましょう。
でも1問しか出ないし、勉強する必要ある?入試本番で「知ってたらラッキー」と思えばいいんじゃない?
いえいえ、1問でもあなどるなかれ、その1問で合否がわかれてしまうかもしれません。
また、私大も受験するという人は、文学史が国公立大学よりも出題されやすいので、私大対策にもなります。
文学史の参考書で、江戸時代以前を中心に勉強しておくとよいでしょう。
使う参考書では、学校で文学史の教材があるならそれを利用してもよいですし、学校で配布されていない場合は以下のものをオススメします。
- 新日本文学史
まとめ
大学合格までのモデルケース、神戸大編2回めは古文についてでした!
今回紹介した参考書については、今後1冊ずつより詳しく紹介できればと考えています。
また、次回以降他の科目・他の大学についてもどんどん記事をアップしていくので、ぜひ読んでくださいね!